ポータボートの全て
今回は、法令改正に伴い、免許無しで気軽に動力つきボートを所有できるようになりました。
これまでボートは欲しいが免許まで取るのはお金がかかるし面倒だと考えていた方には朗報です。
そこで、いったいどのボートが免許無しのつり用のボートとしては向いているのかを考えて見ました。

ちなみに法令によると免許が必要ない小型船舶の定義は以下のとおりです。

登録長3m(実際長3.33m未満であれば3.33x0.9で登録長は3m未満になります。)までOKで動力が2馬力(1.5kw)以内とのことでしたのでこれに当てはまるボートを考えると一般的に出回っているのは

10FTのジョンボート ゴムボート 10FTポータボート

が考えられます。

 
機種 アキレスFMI-335 クイントレックスP-10 ポータボート10FT
全長 3.32m 3.09m×  3.20m
全幅 全幅1.62m・チューブ径43
有効全幅1.62-0.43X2=0.76m
1.17m 1.5m
重量(kg) 34Kg 38kg 26.7Kg
船体価格 344,000円 200,000円 285000円

まず、つりのボートとして必要な要件を挙げてそのスペックを比較してみました

広さ(船内有効スペース)

つりでボートを使用する場合広さは非常に重要です。つりの種類にもよりますがボートつりをするとどんどん荷物や竿が増えていきます。また免許無しですとエレキを動力にしますから必然的にバッテリーのスペースが要ります。また、バスフィッシングではキャスティングをするためにボートにデッキを張りますが、なるべく広いデッキで位置が高いほうが水中を見渡すサイトができて釣果に大きく貢献します。また、魚種を問わずデッキの下のスペースにものが入れられる容積があるかどうかで実際のつりのしやすさが変わります。

◆広さにおける比較

アキレスFMI-335 クイントレックスP-10 ポータボート10FT

カタログデータではアキレスFMI-335が全幅1.62mと広いのですが、チューブ径が43もあることから実質有効全幅1.62-0.43X2=0.76mとジョンボートよりも狭いのが実情です。実際使用してみた感想は安定性はいいのですがですが収納性と実質的な広さはジョンボートが上回ります。
実験で試用したジョンボートは1人での釣行でしたら問題ないのですが、荷物が多くて狭い2人での釣行ではポータボート10FTの方が12FTのアルミボートの最大幅1.4mを上回る1.5mもの全幅があるので一番実質的な有効スペースが大きいことになります。特にデッキを張った場合、他社ジョンボートではデッキ下に収納スペースが取れませんが、その点ポータボートは浮力体がないことにより、簡単に収納できるスペースがデッキの下にでき、ここに大半の荷物を入れることができますので、デッキ上のスペースはかなり広くなります。

重さ

カートップボートにおいて重さは非常に大事な問題です。

皆さんもリザーバーなどでは減水すると水際まで車でいけなくなる為ボートを手で持って水際まで移動しなければならないことがあると思いますが、左図ような柵を乗り越えて水面まで40mも歩かなければいけない場合に重いボートでは非常につらいです。海での使用においても波打ち際まで車が入れないことがありますので同様の事が言えるでしょう。船を水際でセットアップするのにもっとも重いのが船体なので、船体重量が重いか軽いかは船を実際に水辺まで運ぶ上で非常に重要であり、船体の軽さは釣りをする上で大きなメリットになります。

◆重さにおける比較

アキレスFMI-335 クイントレックスP-10 ポータボート10FT

アキレスFMI-335 34kg 

クイントレックスP-10 38kg 

ポータボート10FT 26.7Kg

これもポータボートが最軽量です。ほぼバッテリー1個分の重量で船体が運べることを考えると、これまでフローターしか出せなかったフィールドでも十分な活躍が期待できます

走り

船の走りは船型、船底形状で大きく変わりますが、これにおいては絶対Vハルをお勧めします。Vハルでしたら海やビッグレイクの大波やうねりにも対応でき、速度も出ます。

◆走りにおける比較

アキレスFMI-335 クイントレックスP-10 ポータボート10FT

基本的にジョンボートは少しでも荒れたら走行は厳しいです。波が少し出ると釣ができないどころか場合によっては乾舷が低くて水をかぶって浸水し沈没することもありますので、風のない状態でないと使用に無理があります。また、軽い事は非常にいいのですが、船体構造上水を前面にまともに受けるので速度はあまりあがりません。

通常のゴムボートの走りはどうかといいますと、船底が平らで水流を整流できないので非常にロスが多くスピードは遅くなります。また波が出るとバタついてきますし走破性能はよくないです。かなり水をかぶる覚悟がいります。

ポータボート10FTですがVハル形状をしていますので多少の波にも対応し速度もあがることが期待できます。Vハル形状は別格の走りをもたらすことでしょう。

釣りのしやすさ(安定性)

釣りのしやすさについてはほとんどインプレッションがありませんが、これはもっとも大切です。海や、レイクトローリング、バスフィッシング全ての釣りで安定性は釣果に影響します。

ポータボート10FT

ポータボート10FTについては1.5mという12FTアルミクラスを上回る全幅はかなりの安定性を持っておりVハル形状になっているために喫水下の体積も稼げて風によって船が回ることがありません。形状、全幅から言っても安定性が高いボートになることと思われます。

このようにカタログデータでは広さ(船内有効スペース) 重さ  走り  釣りのしやすさ(安定性)でポータボートが優れているようですが船はやはり実際乗ってみることが重要です

そこで実際のところはどうなのかを知るべく早速ポータボートを徹底テストしてみました。
ポータボート徹底テスト

ポータボートの歴史は古いのですが、ほとんど乗っている人がいないのが現状です

今回の企画で上記のようにカタログデータは確かにいいのですが、私も、ほとんどのボートは乗ったことがあるのですがポータボートだけは全く経験がありませんでしたので、ボートを探している皆様のために、一般に情報が不足しているポータボートについて、インプレをしてみたいと思います。   

同時に、現在カートップで使用しているジョンボートランドー12FT 重量36Kg 最大幅117cm 全長360cmではいろんな問題があったのでこれが解決できるかどうかを検証していきたいと思います。

ランドー12FTの問題点

1.保管スペースの問題

お客様の中にも船はほしいんだけど保管スペースがないのでマイボートを購入できないという方がたくさんいらっしゃいます。ジョンボートは比較的小さいのですがやはりアパートに住んでいるかたは自宅保管は無理かと思います。最近弊社の社内や倉庫はかなり混雑してきて船をおくスペースがなくて困っており、ジョンボートよりも保管スペースが要らないものはと考えるとゴムボートとポータボートが候補に挙がりました。

2.重さの問題

 重さは、カートップボートでは非常に重要です。

 お客様でも、リザーバーなどでは減水すると水際まで車でいけなくなるのでボートを手で持って水際まで移動しなければならないことがあると思います。

 このような柵を乗り越えて水面まで40mも歩かなければいけないので重いボートでは上げ下げが非常につらいです。

 

3.免許の問題

 当社スタッフに船舶免許を持っていないものがいることから、免許無しで使用できるボートでなければならないこと

 海やビッグレイクの大波やうねりにも対応できるもの(ジョンボートでは波が少し出るとテスト中止になってしまいます)

 2名が立って釣ができるスペースと安定性能がある事(ジョンボートでは2名が立って釣りするのは危険)

 このような理由からランドー12FT36Kgに変わるもっとも軽量で船体も広く保管スペースが少なくてすむ免許無しで使用できるボートを購入せざるを得ない状況がありました。

そこで候補をいくつか考えたのですが

ゴムボートは、安定性、過般性能は優れる反面、以前使用した時に耐久性、走破性の上では水をかぶるし、底が破けるといった問題がありました。

そこで結局ポータボートが最終候補に残ったわけです。

ポータボート10FTは免許、船舶検査登録が必要ないモデルとしては広さは全幅1.5mと同クラスアルミボートVハルを超えていますし重さも26.7kgとクラス最軽量ですが弊社で正直ポータボートに関しての情報がとても少ない(乗ってる人が周りにまったくいない)のと折りたたみ式ということにいまいち良いイメージを持っていませんでした。
というのも、

折りたためるということは、しばらく使うと船が壊れそう・・・・

なんとなくペラペラしていてあまり頑丈じゃないかも・・・

あと船形的にあまりかっこよくないかも・・・

簡単に折りたたみが出来るといっても組み立てに時間がかかりそう・・・

というイメージがあったので、ん〜どうかな〜と思ったのですが、情報の少ない物は弊社が実験台になってレポートするという当社のモットーとしてもこれはやるべきということで決断して購入することになりました。

で、結果からいうと既存のイメージとは全く違うということが判りました。そればかりか、非常に大きなメリットも、たくさん見つかったので、その辺をご報告したいと思います。

 まずポータボートと言うものは、世界の折りたたみ式ボートのパイオニアで、アメリカ、ヨーロッパでは、30年以上の実績により、レスキューボートとしても採用されている船です。
 優れたポータブル性能と、抜群の安全性を実現したヘビーデューティーギアという風に海外では受け取られています。
 国内では、販売台数が少ないことから、フィールドでもほとんど見かけませんし、取扱っている店も少ないので、実際試乗された方も多くはいないと思います。
 かく言う私も乗ったことのない一人で、どうもフニャフニャしてそうという先入観でまったく期待していなかったのですが、その性能というものは、実際驚くべきものがありました。

広さについてのインプレッション

まず、今回テストしたのは10フィートのモデルなのですが、10フィートながらその組み立て時の最大幅は、1.5Mと非常に大きいです。
これは、サベージや、シーニンフ、クイントレックスなど12FTアルミボートの全幅1.4mを上回る幅の広さです。
実際、この船に乗ってみてまず驚くのが、船の広さです。
これまで私はシーニンフ12k、サベージ、クイントレックス12FT、エクスプローラ385、などアルミボートを乗り継いできましたが、これら従来のボートより広いです。

釣りをする際においてこのフロントデッキの広さは、非常に大きなメリットになるかと思います。同クラスのゴムボートや、アルミボートなどと比べても、その広さというのは特筆すべきものがあり免許がいらないサイズの船としては最大級の大きさであることは間違いありません。
やはり、2人で釣りをされる方ならば12FTのアルミボートと同等の広さがあるポータボートをお勧めします。

軽さ 持ち運びの便利さについてのインプレッション

この10フィートモデルは全長3.2M、幅1.5Mという長さでありながら、重量がなんと26.7kgと異常に軽いです。弊社でも現在リザーバーや野池でのテスト用のジョンボート(ランドー12FT36Kg)でも上げ下ろしがつらいのでなるべく軽い船が必要でした。

このような柵を乗り越えて水面まで40mも歩かなければいけないときは重いボートは上げ下げが非常につらいかったのですが、実際この重量なら、十分一人で持ち運べます。柵がある左図のような場所や減水した場所でも問題なく一人で出せます。組み上げる時間についても言及すると実際の組み上げ時間は10分あれば十分ですのでそういう意味でも使いやすいといえます。ほとんどのフィールドで問題なく出船できるボートはやはりポータボートであると思います。ほぼバッテリー1個分というこの軽さは、持ち運びが楽であるという事や、船をカートップしたときの上げ下ろしを楽にするばかりでなく、走行性能に大きな影響を与えております。

ポータボート速度計測

これまで12フィート級でエレキを使用した場合、ジョンボートが一番速いと思われていました。

実際当社のコンテンツでもありますように、プロップアダプターなどを使いチューンした場合、ジョンボートで7.04kmというスピードを出していました。時速7kmはこれはこれで速いのですが、なんとポータボートで同じ55ポンドエレキと、バッテリー1個搭載でテストしたところ、8.7kmというスピードが計測されました。

これは、独特のハル形状による水切りのよさと、ハルに使われている高圧縮ポリピレンという非常に滑らかな素材により、水流をきれいに流してあげる事が出来る為に、スピードが上がっている事と思います。
 ですので、エレキ専用レイクや、野池などで使用の場合、ポータボートは同クラスの中では最も早い船(カヌーは除く)となるでしょう。

耐久性能のインプレッション

さて、ポータボートですが、折りたたみ式という事で、なんとなく弱いのではないかという懸念があるのですが、これも実際使用してみて、そんなことはないと実感できました。
まず使われている素材なのですが、ポータボート社独自のフレックスハルという、高圧縮ポリプロピレンを使っております。これは、5mmという非常に厚い樹脂なので岩にぶつかったりしても、ほとんどダメージを受けませんし、紫外線に対するフィルター効果で、材質の老化を防いで、海水酸、アルカリなどにも影響を受けません。
折り畳み部分を何度も曲げたり、広げたりしても、そこから切れてくるような劣化はしません。
このように、まず素材は非常に丈夫です。ポータボートの防水性、耐久性を確認できました。
安定感のインプレッション

折りたたみボートである事からなんとなく安定感が無いのではないかという事も心配していたのですが、実際のところ思った以上に、安定感があります。
Vハルアルミボートとゴムボートの中間程度の感覚というと判り易いのではないかと思いますが、このように船のどこの位置に立っても、ボディーが船体のゆがみを柔軟に吸収して、船の安定を保ってくれるという、2次的なメリットがありました。デッキを張って釣りをしてみたのですが、釣のしやすさにおいては、従来の同クラスのアルミボートと比較してもデッキが広く、また安定性も十分である事が確認されました。
組み立てのしやすさ

 ポータボートのメリットとして、非常に軽くて携帯性があるということがうたわれていますが、その半面でフィールドに着いてからボートを広げることは非常に面倒くさいのではないか、という懸念があるのが正直なところです。
 フィールドに着いたら早く釣りがしたいというのが人情です。
 実際試してみた結果、フィールドについてボートを組み立てるのに、どんなに遅くやっても10分はかからない事が判明しました。
 今回リアルタイムでビデオを撮ってみたのですが、組み立てに約6分、しまうのには3分程で出来ました。
 また、カートップからの上げ下ろしを考慮した場合も、26.7kgという重さは、1人で楽々カートップできる重量ですので、その辺も大きなメリットといえます。

釣りにおけるインプレッション
広さ(船内有効スペース)重さ 走り などが優れていることは分かりましたので、実際に釣りをしてみました。まずはバスフィッシングでのテストをするに当たってデッキを製作しました。

※ポータボート用3分割デッキ 簡単に左側を外して、レインウエアなどを保管できます。

このようにデッキを張るといかにスペースが広いかが分かります。釣りをするスペースに余裕があるのでキャスティングも決まります。

また、特筆すべき点として、アルミボートよりも魚が逃げにくいという大きなメリットがあります。

 実際、これまでのボートでは30cm以上が全くつれていなかったのがポータボートテストでは必ず40オーバーを捕れるようになりました。アルミボートでは風が当たるとパタパタという音しますが魚は想像以上にこの音を嫌うようで、これまでシャローで船が近づくと魚が逃げていたのがポータボートではこの音がしないためかなり接近しても魚が逃げませんでした。

これは高圧縮ポリプロピレンという素材を使った為にアルミボートに風があたると起こるパタパタという音がしない、ということと船体色が反射して光ることなく素材の色のグリーンが水になじむことが魚が逃げない静寂性能が高いボートにしていること思われます。

 正直これは全く予想していなかったのですがポータボートはフローター以上のステルス性能を持っているために釣果がアップするという大きなメリットがあり、つり用のボートとしてはこの点だけでも十分選ぶ理由になりうると思いました。

ポータボート サイトフィッシングで仕留めた48cmのバス、アベレージが25cmの湖では最高のクオリティーフィッシュ、水に溶け込むボディー色とアルミのようにパタパタ音がしないのはサイトでは大きなメリットがある。 ポータボートのフロントビュー

グリーンの船体色が水になじんでいる事が分かると思います。

これまでジョンボートでは全く30cm以上がつれていなかったのがポータボートテストでは必ず40オーバーを捕れるようになってしまった。魚は想像以上にパタパタ音を嫌うようだ。

総括

 今回ポータボートをテストしてみた結果、釣りのボートとして非常に安定性があり、収納スペースもあり、スピードも速く、携帯性も良い、また耐久性もある、大変優秀なボートである事がわかりました。特に、保管場所がなくてレンタルボートを借りていた方や、上げ下ろしがしにくいフィールド等で使用される方にはベストチョイスであるといえます。
 但し、このボートの弱点として、オプションパーツが少ないことがあります。
 バスフィッシング、レイクトローリング、海釣りなど様々な用途があると思いますが、それに対するアクセサリー類が全くというほど出ていないのが現状です。そこでせっかく素晴らしいこのボートの弱点を改善すべく、当社ではポータボートのアクセサリー類も充実させて販売します。
免許不要バスフィッシングバージョン
免許不要2馬力バージョン
5馬力船外機バージョン
免許不要シーバージョン
以上4機種の発売を決定致しました。
それぞれの釣りに応じた自由なレイアウト、擬装を可能としておりますので是非チェックしてみてください。
今後、ポータボートをもっともっと、改造してみて、もっともっと使いやすい形を追求し、お客様にその情報を届けていきたいと思います。
また、既にポータボートをお持ちの方や、今後ポータボート購入を考えていらっしゃる方は、是非一度その使用感など、生の声をお聞かせください。
当社にある情報を、少しでもお客様にフィードバックしていきたいと思います。
また、現在お使いの方で、このような所があまりよくないという点がございましたら当社にご連絡下さい。そのような点を何とか改善して、もっともっと使いやすいボートへと進化させていきたいと思います。

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